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トップ > コラム:よくわかる住まい講座 vol.15
消費者保護の法的制度を武器に「欠陥トラブル」に対抗する
瑕疵担保責任で「欠陥住宅リスク」を低減させよう

次に、「瑕疵(かし)担保責任」も欠陥住宅被害を救済するための有用な手段となります。耐震偽装事件を契機に、この言葉を初めて耳にした方も多かったと思いますが、当該責任は被害者救済のための重要な法律だけに、これからマイホームを買おうとする方はその内容や仕組みを正しく理解しておく必要があります。まずは、用語解説から始めましょう。

「瑕疵」とは簡単にいえば欠陥のことで、目的物が取引上、通常有すべきとされる品質や性能を欠いていたり、あるいは、売り主が特に保証した品質や性能を欠いている状態を意味します。そして、売買の対象物に隠れた瑕疵が存在する場合、売り主が負わなければならない責任が「瑕疵担保責任」です。欠陥が発見されると、買い主は売り主に対して損害賠償請求が認められ、さらに、賠償請求によっても契約の目的が達成できないときは、同時に契約解除も認められることになります。欠陥住宅を売りつけた売り主は、常に損害賠償請求と契約解除のペナルティーを負わされる決まりになっているのです。

その上、売り主の故意や過失は一切問わない(「無過失責任」といいます)のも瑕疵担保責任の特徴です。耐震偽装事件の初公判で、ヒューザー社長の小嶋被告は詐欺罪に対し無罪を主張していました。しかし、売り主は当然に無過失責任を負っているため、偽装の事実を知っていようがいまいが、ヒューザーは瑕疵担保責任からは逃れられないことになります。いくら言い訳しても、法的制裁は免責されないのです。それだけ、分譲マンション業者には重い使命と社会的責任が課されていることを自覚する必要があると言えるでしょう。売買契約書には、瑕疵担保責任に関する条項が盛り込まれることになっています。マンションの契約者は条項の有無を確認すると同時に、「売り主が何年間、当該責任を負うか?」その対象期間も確認しておくと安心です。

姉歯ショック以来、建物の安全性ばかりに目が向くようになりましたが、これからは構造面と契約面の両面からWチェックすることが重要な意味を持ってきます。安全・安心なマンションを手に入れるためにも、アフターサービスや売買契約書による法的制度の確認を怠らないようにしなければなりません。

消費者保護の法的制度のまとめ 
消費者保護の法的制度のまとめ
瑕疵担保責任とは、細心の注意を払っても発見できなかった欠陥を見つけた場合、損害賠償請求と契約解除ができる法的責任です
無過失責任のため、悪意のない売り主に対しても請求できます。
請求できる期間には制限があります。また、売り主が破たんしてしまうと請求相手の不存在により効果が期待できなくなってしまう難点があります。
プロフィール
平賀 功一(ひらが こういち)  住宅コンサルタント

第一不動産グループの住宅販売会社にてマンション販売のプロジェクトを任され、モデルルームの設営から、事業主や施工会社との交渉、販売スケジュールの作成、販売収支の管理、契約業務全般などを歴任。1999年にはマンション事業のコンサルタントとして独立し、e住まい探しドットコム(http://www.e-sumaisagashi.com/)を設立。ネット上で住宅購入を検討中のユーザーに対してカウンセリングを行う。現在は住宅セミナー講師や住宅ポータルサイトでのコラム執筆、ネット上での住宅相談を中心に活動を続ける。
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